| ケータリング専門会社「味ごよみ 一心」の社名は「皆で心を一つに合わせて」という社員の気持ちから生まれた。同社の社長廣中久見さん(59歳)は、ケータリングの老舗で飲食店まで幅広く手掛けていた企業で役員を務めていた。しかし3年前に会社が突然の倒産。新しい職を求めてハローワークに行ってみたものの、廣中さんの年齢ではパートの仕事があるのがせいぜいという現実にぶち当たる。そこで、かつては料亭築地田村で修行、デンマークの日本大使公邸で板前を務めたこともある廣中さんは、料理の腕を生かして、自らケータリングの事業を興すことにした。それが「一心」である。前の会社で長年仕事をともにした仲間に声をかけた。すると、パートさんも含めた元同僚18人が廣中さんの元に集まった。「場所さえあれば、商売を続けられる」と調理場を探し回った結果、増上寺にほど近い日本女子会館に施設を借りることができた。社員の平均年齢は45歳、働き盛りの人材が多くそろった。一心の経営方針は、「スタッフ全員が自分の店のつもりで頑張ること」だという。社員全員が株を持ち、公平に経営に参加できる環境も整っている。忙しくても仕事を断らない、顧客の注文や希望にできる限り応えるという姿勢を全員が徹底してきた。「自分たちは金もなく、ただ、こういうことをやってきたという経験と、やらせて下さいという熱意だけで場所を借り、商売を始めました。前のお客様の7割くらいを引き継げたと思います」と廣中さんは語る。スタッフは30人に増え、会議の弁当から法事、宴席の食事まで、少人数はもちろん、最高700人はこなせるという。料理は季節感を取り入れ、平均すると25種類というバラエティに富んだ懐石弁当から、イタリア料理店仕込みのパーティ料理も好評を得ている。「原価をどこまで抑えるかは経営上大切ですが、私たちが百個作る弁当もお客様にとってはたった一つの弁当ということを忘れてはいけないと思います。内容を吟味してお客様にいかに喜んでいただくかをまず考えます」と廣中さん。一心の料理はまごころの味で訴える。 |
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味ごよみ 一心
芝公園2−6−8 日本女子会館1階
TEL 03-3438-1041〜3
FAX 03-3438-1044
営業時間: 8:00〜22:00
年中無休
当日でも早い時間なら受付けますが、できれば前日までに
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