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今年創業40年を迎える割烹おゝつかは、大人数の宴会から仕出しまで対応できる本格的な日本料理店である。にぎやかなJR浜松町駅に近いが、大通
りから一本道を隔てているせいか、静かで落ち着いた雰囲気が漂う店構えだ。在京の外国人もよく訪れる。調理場から店までの全体を取り仕切るのは3代目、店長の大塚隆廣さん(32歳)だ。毎朝7時には築地市場に着いて新鮮なネタを探し、看板後に店を出る午前0時すぎまで、休む間もなくきびきびと働き続ける。「自分の目で確かめた新鮮な魚介類を、温かいものは温かい状態で、冷たいものは冷たくお客様に出したい。一つ一つの料理に自信を持って作っています」と語る。東京の人の舌にあわせた少し濃いめの味がおゝつかの特徴だ。大塚さんの家では家族は代々店の経営に専念し、料理は職人を雇ってきた。大塚さんは長男で一人っ子だが、店を継ぐことも継がないことも自分の意志に任されていたという。23歳の時に1年間すごしたカナダで料理人として修行に出ることを決意。大阪で3年、名古屋にある吉兆系の店で5年修行した。
「何か周囲に言われると、逆にやってやると頑張った」という負けん気の強さで腕を磨き、名古屋の店で2番手の板前に上りつめた。
両親からの要請を受けて実家の店に戻ったが、毎日の睡眠時間が平均2、3時間という厳しい修行時代を乗り越えてきただけに、実家の長所、短所がよく見えたという。「より良い料理を出すために」と両親を説得し、料理人を変えることも含めて調理場の大改革を行った。今、開店前から店内にはいい緊張感が漂っている。店長の気持ちが皆に乗り移っているのかもしれない。将来の希望を伺うと、「もっと小さな店にしたい。自分の目を届かせたい」と一言。店が大きすぎて料理が雑になるのも嫌だし、仲居さんがきちんとサービスしているかも見たいと、あくまでも顧客の満足を第一に考える大塚さん。
もっとも、そのためにフロアーを1階分減らそうという提案には、両親は首を縦に振りそうもないと笑う。真面
目に味を追及する姿勢に好感が持てる店である。ぜひ一度賞味いただきたい。
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