守り継いだ創業209年の老舗の味をベースに、新しいテイストも魅せる店
 

芝大門 更科布屋

 

   
 店先に立つ石柱の「創業寛政三年」の銘が、屋号を印す提灯と共に長い老舗の歴史を語っている。現在まで209年にわたり守り継がれた暖簾は、いつまでも変わらぬそばの味わいと共に「更科布屋」の名を全国のそば通に伝えてきた。
 「更科布屋の名の発祥は、当時の信州信濃布更殖の行商人、布屋の萬吉の名から。(「更科」は地名の更殖と当時の藩主保科家の名が口伝で混ざったものと伝えられる)そば作りの上手な彼が江戸で店を開いたのが始まりとされています」。
 現店主のお父様で6代目となる老舗の経営を補佐する専務の金子栄一さん。永々と伝わる暖簾の重みをかみしめるように語る。
 そばは元来、鰻、天ぷら、寿司と並ぶ江戸庶民の定番メニュー。江戸市中のそば店は当時3500軒(現在の約10倍の感覚)もあり、口の肥えた江戸っ子に磨き上げられ、淘汰され、今に残ったお店独自のそばの味は、贔屓筋に支えられ、21世紀の今日もその基本は変わることがない。
 「伝統は守るべからず、つくるべし、とも言われています。変えてはいけないが、時代と共に創り上げていく伝統もある」と語る金子さん、冒険を覚悟で創作した今様メニューは「そばのカナッペ」。「そば豆腐」と並んで若いお客さんに人気があると言う。また、当店で使うそばはすべて国産。特に生粉打ち100%そばは全国各地の新そばがとれる時期に限定して北から南まで各所の新そばを“シーズンリレー”で巡り使用するのも大きな特長となっている。さらにつゆは濃厚の甘口。砂糖、鰹ぶしなど厳選の純な素材だけを使って絶妙にブレンド。上質の濃いだしがしょう油の辛さを消して、深く上品な味わいに仕立て上げている。
 家伝の名物メニューとしては、月ごとに替わる「色変わりそば」。四季折々のそばの清楚な色あいと香りが贔屓のお客さんに愛される逸品だ。
 現在、金子さんはそばにまつわる「文化」をもっと多くの人に知ってほしいと、インターネットを通じて情報発信中。そばの“うんちく”を語りたいそば通の諸氏は、ぜひご注目あれ!
 
 

芝大門 更科布屋
芝大門1−15−8
TEL 03-3436-3647
営業時間 11:00〜21:00(土・祝日は20:00まで)
定休日 日曜日
ホームページはこちら

 

Copyright (C) 2000 芝法人会. All Rights Reserved.