オリジナルメニュー「中華風とりそば」が好評
 

日本蕎麦 布袋家

 

   
 JR新橋駅烏森口を出ると、左手にあるカラフルな「新橋西口通り」の看板が目を引く。この繁華街をまっすぐ芝方面に歩いて7分。右角のビルの1階に店舗を構える。
 創業は江戸末期。店主の伊藤幸雄さん(51歳)は7代目で、祖父の時代、戦後の強制疎開で、芝公園から現在の地に移転した。
 伊藤さんは5人兄弟4男の末っ子で、この仕事につくまでは一般企業の技術系の仕事に携わっていた。店は兄の富男さんが継いだが、健康上の理由から、店は閉店の危機に直面した。そこで、伊藤さんは「先祖から受け継いだのれんを下ろしたくない」という一心で会社を退職し、兄に弟子入り家業を継ぐことに。
 そばの芯に近い部分だけを使った白い細めの更級そばは喉越しがよく、風味があり、上品な味だとの評判。また、関東のそばといえば鰹節の2番だしを使った色の濃い汁を使うのが一般的だが、布袋家の温かいそばは昆布でだしを取り、薄口醤油を使う関西風である。長年守り続けた汁を研究熱心の兄が約20年前に改良を施し、伊藤さんはその味を守り続けている。
 「とにかく手を抜くな」という兄の遺言を忘れず、客に喜ばれる新メニューにも果敢に取り組んでいる。会社員だった頃の一顧客としての経験から、そばの量を増やし、丼物にミニかけそば・もりそば、うどんを付けたセットものを入れた。毎週、週替わりサービスで、メニューを100円引きするサービスも始めた。おかげで昼の客が約3割も増えたという。
  冬は中華風とりそばが何よりの売り物。八角で煮込んだ鶏のウィングを乗せた温かいそばである。胡椒と胡麻油の香りはミスマッチにも思えるが、意外に日本そばと相性がよく、やみつきになる人も多いらしい。
 このメニューは、妻の洋子さんの得意料理である鶏の煮込みを食べた、伊藤さんのお母さんが、「これをそばの上に乗せたら、美味しいかもしれない」と言ったところから、伊藤さんが試行錯誤して完成させた布袋屋のオリジナル。夏には冷やし中華のひやむぎ、五目ひやむぎも好評。
 布袋家代々の伝統は、何より家族の団結と研究熱心さのようだ。
 
 
 

布袋家
新橋5−30−6
TEL 03-3431-5372
営業時間 11:00〜15:00 17:00〜20:00
定休日 土・日・祝日

 

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